【陶磁器】ニュース 家庭の陶器を再生 復興資金に


2013年01月24日

東日本大震災の被災地を支援しようと、京都を拠点に活動する陶芸家らが、家庭にある皿やカップなどの陶器を新たな芸術品に再生して販売し、その収益で被災地の手作り製品を購入する取り組みを進めている。陶器は1000個を目標に集めており、関係者は「自宅にある器を生まれ変わらせ、一緒に被災地の復興を応援してほしい」と提供を呼びかけている。

「ビフォア/アフター」と名付けたプロジェクトで、松井利夫・京都造形芸術大教授(陶芸)が中心となって計画。松井教授は全国の陶芸家や学生らに呼びかけ、被災地に食器を送る活動にも取り組んでいる。

今回は家庭にある陶器などを寄せてもらい、3月頃に京都府京丹後市久美浜町にある薪(まき)を燃料とする穴窯で、3日間かけて焼成。約1300度の高温で、薪の灰が陶器の表面で溶けることで、緑がかったうわぐすりに変化するほか、元の絵付けの色が溶けて変色するなど、新たな器として生まれ変わる。

焼き上がった陶器は、5月に南区のヴォイスギャラリーで展示・販売する予定。その収益を元に、被災地で手作りされた竹細工や鋳物などを購入し、地域の経済や伝統産業を活性化させたい考えだ。

松井教授は「危機的な状況にある被災地の『手仕事』を応援し、被災者に働く喜びを取り戻してもらいたい」と話している。

2月末まで受け付けており、送付先は、〒629・3410 京都府京丹後市久美浜町3102の資料館「豪商稲葉本家」の阪井義彦さんまで。

問い合わせは、京都造形芸術大の空間演出デザイン学科研究室(075・791・9359)へ。(二谷小百合)<読売新聞>