【陶磁器】ニュース 高温焼成の陶器80点 今田町上立杭の陶芸家・今西公彦さん個展


2013年4月28日

篠山市今田町上立杭の陶芸家、 今西公彦さん (41) が5月2―6日、 鳳凰会館 (同市河原町182) で個展を開く。丹波古陶館の主催。

自ら採集・精製した土で作陶し、 薪窯で高温の焼成を数回繰り返す独自の工程で仕上げた茶碗や酒器、 花瓶など約80点を出展する。

大阪や東京などで個展を催しているが、 篠山では初めて。

「歴史あるやきものの産地であり、 知り合いも多く、 よそで開くよりも気持ちが引き締まります」 と話している。

開場時間は午前10時半―午後5時。 入場無料。

黒い石を砕いて作った釉薬で、 表面に明暗差のある褐色の模様を描き、 灰かぶりの青色がアクセントとなった茶碗や、 複雑な窯変模様などが美しい高さ約36センチ、 直径約30センチの大壺などを出展する。

今田中学校、 北摂三田高校卒業後、 経理の専門学校へ。 しかし家業が製陶業だったことも影響し、 中退して京都府立陶工高等専門学校に入学。
作陶の基礎を学んだ1年後、 京都市立工業試験場で釉薬を学んだ。
修了後、 宇治市の陶芸家の内弟子となり、5年間修業。29歳で独立し、3年前、同町上立杭に「宮ノ北窯」を開いた。

独立した頃、 自分を売り込むために東京で営業活動をした。 「30数軒回ったが誰一人として相手にしてくれなかった」 という。 その苦い経験から、 「誰にも負けない自分だけの武器 (作風) を確立したかった。

作品を見ただけで 『これは今西の作だ』 と言ってもらえるような個性が必要と、 強く感じた」 と振り返る。

自分の作風を表現するため、 陶土にこだわる。 理想の土を探し求め、 あちこちから採集しては、 試行錯誤を重ねている。 強く焼くことにもこだわり、 高温で3回焼く。 焼き過ぎて陶器の形が崩れるなどのリスクもあり、 作品になるのは10分の1程度というが、 「最初から効率は求めていない」 と今西さん。 「それよりも仕上がった作品に、 まず自分がときめきたい。 そういう作品でないと、 他人を喜ばせることはできない」 とほほ笑む。
「一見、 丹波焼に見えない作風ですが、 本質はやはり丹波焼。 土を薪で焼くという作業の中にある広がりと、 可能性を感じてもらえれば」 と話している。

会期中の5日午後2時から、 展示会場で 「土・炎・造形―自然に、 そして豊かに。」 と題し、 古陶館館長の中西薫さんとギャラリートークを開く。

問い合わせは同館 (079・552・2524)。

<丹波新聞>